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家具や木工に関する専門的なことから、全然関係無い話まで 工房の日常を私シンイチが気ままかつ赤裸々に綴るコーナー。
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今日は2003年の6月に「玄関扉」と「カウンターデスク」、「トイレカウンター」(「WORKS」file.12参照)を作らせていただいた方からテレビボードとソファーテーブルの注文をいただき、その打ち合わせに熊本まで行ってきました。

そこの玄関扉がいい感じになっていたので紹介します。



↑玄関扉。

玄関扉はチークの無垢材を使ったシンプルな扉なんですが、いままでついていた真鍮の引き手や、扉下部の雨よけの銅板はそのまま使用しました。納品時はやはり扉が新しく、使いこまれた金物とのギャップがありましたがこの3年半ですっかりなじんでいました。

3年半の間、雨風や日光にさらされた姿は、くたびれているというより何か堂々とした貫禄をかもしだしている、そんな感じでした。
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箸置。



ご贈答用。60個(!)セット。
テーブルと、椅子、それにレジカウンターを納品してきました。
ほかの業者さんが作業中ということもありセッティングまではできなかったので
全貌が見れずに少し残念です。
あれだけのブビンガの1枚板の天板が並べば圧巻であることは間違いないと思うのですが。
写真が手に入れば後々UPしたいと思います。
10日オープンということで機会があれば是非食べにいきたいお店です。



↑ひとまず奥の個室にならべられた椅子。
こちらはレジカウンター。
天板は無垢で下の収納はブビンガの突き板を使用。



↑御客様側。



↑内部の収納。
天板に電磁調理器を入れる穴をあける。

型を作ってハンディールーターで少しずつ掘っていく。
なにせ硬いので一回に3~4mmが限界。
45mmの厚みの天板なので十数回に分けて掘る。



裏は排気の関係で2段掘り。反り止めといい裏はえらい手間がかかってる。



あんまし硬いので途中で刃がかけた・・・。

無垢の天板に不可欠なのが「反り止め」。
木の収縮によって天板が反るのを防ぐためにある程度の厚みの角材を天板の下に
「吸い付き桟」やボルトなどで固定するというもの。
しかし天板の下にそういった部材が突出しているのは正直、見た目が悪い。
だから今回はスティール製のT字プレートを埋め込むという方法をとった。
こうすることにより強度もあるし天板の裏がフラットになるため大変見た目がいい、はず。



↑カウンターの裏側。
木目に対して直交してる溝にスティールのプレートを埋め込む。
フラットにするためにハンディールーターと溝きりカッターを使い3段彫りにしている。
非常に手間がかかった。



↑カウンターの連結部分と反り止め用の溝。

塗装した後、ペーパーコードを編んでいく。





だいたい1脚編むのに5時間くらい。

Yチェアで有名な某メーカーの椅子貼り職人さんは1日に十数脚編むらしい。
ということは1脚1時間をきってることになる・・・。

「熟練」だけでそんなに速くなるのか?なんか根本的に違うもの(貼り方、貼るための道具)があるのか?謎だ・・・。
加工、仕上げ(仮)と終わったら組んでいきます。



↑締め治具を使い組んでいきます。



↑椅子の両側のパーツを組み上げた状態。片肘仕様です。




↑背もたれのスピンドルをつけてるところ。



↑ズラ~と組みあがった椅子達。



テーブルと一緒にカウンター用の椅子の注文もうけました。
オリジナルの椅子のサイズを一回り小さくし、背の角度を少し起こしたいとの要望でした。もともとサイズダウンしたタイプを作ろうかと話は出ていたのですがなかなか実行することができなかったので良い機会とサンプルを1台作り、了解を得て8脚分の製作にとりかかりました。

椅子はパーツが多いのとホゾが多いのでとにかく手間がかかります。









成形後、ひとつひとつ仕上げていきます。
椅子部主任のKURAさんは昨日、今日とウェンジの粉と奮闘していました。



ワイドサンダーで厚みをそろえた板を正寸にカットしていく。
大きいので機械で切ることができない為、丸ノコでカット。



カット終了後のL字カウンター。



奥行きがかなり広い。

とにかく重く、硬いので一つ一つの作業に「気合」と「かけごえ(悲鳴)」が必要。
福岡の警固にある焼き鳥「八兵衛」さんの奥にオープンするもつ鍋屋さんのテーブルの注文を頂きました。

材はブビンガです。(material No4参照)
総長さ5mのL字カウンターも含め結構な量があります。


今回は6mのブビンガの板3枚からとることになりました。



カウンターをはじめ、全てのテーブルの天板が奥行き750mmの1枚板ということで、ウチにある機械ではどうもこうも歯が立たないので製材所で荒木どりしていただくことに。



製材所にはバンドソーのお化けのようなのがあり、ものすごい轟音が鳴り響くなか、あの硬いブビンガがスコスコ割かれていきました。



この状態からワイドサンダーをかけていただき、平面を出し、厚みを45mmにそろえていきます。

しかし重い!こりゃ仕上がるのが先か腰が壊れるのが先か・・・。
引き出しをつけて完成。



引き出しもウォールナットで。
白太ばっかだけど統一感でて良い感じ。



椅子は以前試作で作ったやつをとりあえず。




こりゃPC作業がはかどりそうです。

電気スタンドが欲しいな。
ホークスサヨナラ負け。

しかし、緊迫したナイスゲームやった。
見てるこっちがかなり疲れた。

現場疲労に匹敵するくらい疲れた。負けたけ余計に疲れた。
別注家具を作っていると、どうしても現場作業がつきもの。
家具を作って「はいっ。」と置いてくるにはいかないのだ。

いってみればコレが別注の醍醐味でもある。
壁一面の家具がピシャリと納まった様は圧巻だし充実感もある。

そんな現場で流れる時間は異様に早い。
早く感じるのではなく実際に時計が早く動いてると思う、いや動いてる。と断言したくなるくらい早い。

(通常の時間)×1.4142....= 現場時間 

くらい。なんとなく。

(通常の疲労)×1.732.....= 現場疲労
くらい。なんとなく。





脚と貫以外はひたすらはぎ合わせ。
天板なんてこんな感じ。



白太、節なんて関係なし。端材利用が目的やし。ただひたすら無心ではぎあわせる。
意識的に、はぎ合わせる並び方を考えず手に取った順にはぎ合わせて偶然性の面白さにまかせてみた。

同じウォールナットでもこんなにも木味が違うんだと実感。
休みを利用して熊本へ。熊本の伝統工芸館で行われている、
「ハンス・ウェグナーの椅子に見るデンマークデザイン展」を見に行ってきました。



正直、大きな規模の展示ではないと思っていたのですが
行ってビックリ、ズラーっと名作がならんでるんです。
しかも、写真もOKやし、座ってもいいとのこと。(一部を除く)
僕の予想をいい意味で裏切っていただきました。





手当たりしだい写真をとり、座れるものは座っとけー!の精神で
なりふり構わず名作と触れ合ってきました。
背もたれのつなぎ方を見たりひっくり返して座面の裏側をみたり家具関係者丸出しで見まくりました。

これで200円は安すぎる。いやー夢心地のひと時やったなぁ。

座り心地は言うまでもなくすばらしいんやけど、
椅子自体のたたずまいが凛としているというかオーラがあるというか。
いやーすごいね、やっぱり。

量産品なんやろうけど材料の使い方、選別が普通の量産品とは明らかに違う。
クラフトマンシップがひしひしと伝わってくる、それがオーラになるのかなぁ。


台風13号の爪あと。



屋根が飛んでました。
さいわいにも下のパネルソーは無事でした。
しかし久々に凄い台風でしたな。

あんなに激しいのにアジア名が「サンサン」ってなんか拍子抜けやん。
今日はもつ鍋やさんのテーブルを納品に福岡へ。

その後、以前ミーティングテーブルを納めさせていただいた会社へ。というのもウレタン塗装だった天板にクリップかなんかでひっかいた傷がついてしまったということだったので補修をしに。

補修はうまくいって目立たなくなったのですが、
それよりもなによりもミーティングテーブルに並べられた椅子。

ズラ~っと並べられた椅子はイームズのマネージメントチェアじゃないっすか!





1脚、二十ウン万円もする椅子が1、2、・・・12脚も。
・・・・・・・・・。圧巻。

こりゃうちのテーブルにもはくがつきます。




しかし半世紀近くも前のデザインとは思えんなぁ。



厚みをそろえて皮目を整える。
なるべく自然の皮目を残したいのですが、虫食いなどひどいところは削って自然っぽい皮目を作る。「自然っぽい」ってのが難しいんですけど。個人的に好きな作業の一つ。彫刻をしてるような感じが好き。

で、もつ鍋のコンロ用の穴をあける。
今回は中央に20mmの隙間が開いているデザインの天板というこでしたのでこんな感じに。





で、仕上げ。今回は店舗ということもありウレタン塗装。
ということでサンディングまで終え、最後は塗装屋さんへ。
仕事で木を使っている以上どうしても端材がでる。
使えそうな大きさの端材はストックされ、それぞれちょうどいい大きさの部材として使われる機会を待つことになる。
しかしどうしても「端材の使われる頻度<端材の出る頻度」という式がなりたつため端材がたまる一方なのが現状。
小物なんかをつくればいいんだが小物を量産するような体制でも人数でもないし・・・。

そんな端材を使って自分用に何か作ろうかってわけで。



最近、ウチでパソコンを使用する時間が増えてきてる。
現在、座卓程度の高さにパソコンが置かれていて床に座ってカタカタやってるのだがどうしても長時間になると腰が・・・ツライ。

で、そんな環境を改善すべく今回はDESKを作ろうということになったのです。(勝手に)

自主製作ということで休みや仕事が終わってからの時間を利用してつくるんですがこれが欲しいものも手に入りお金も使わない。一石二鳥。しかし体を休める時間が減る・・・。まぁ、適度にやっていこうかなと思っています。(っていうか思いたったのは2週間くらい前やし。)
今度、福岡にオープンするもつ鍋やさんのテーブル天板を製作中。
材料はタモ材。まずは「木どり」。材料を見ながらどういうふうに使うかを選別。ここでだいたい決まるといっても過言ではない。今回は「自然な感じ」ということで「割れ」なんかも所々にとりいれていく。



座面張り。
今回は黒のコットンテープを使用。



完成。





座ってみると座面後部へのたわみ、歪みは拍子抜けするほどない。
十分もってる。しかし、横方向のストレスに若干難有り。貫を追加するしかないのか?

思ったよりは良くできた方だと思う。死作にならずにすんだし。
背もたれのテープの処理や面形状など
細かいディテールはまだまだつめてかなければならないなぁ。

いつの日か商品化を目指して。
仕上げーの、塗装しーの。



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カウンター
プロフィール
HN:
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年齢:
45
性別:
男性
誕生日:
1979/02/16
職業:
家具職人
趣味:
焼酎
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